2013年12月07日

オカルト板の怖い話を拾っていく 第四十二夜

158 名前:ブルーム 投稿日:2001/07/04(水) 09:42
先月加入したばかりの携帯電話を紛失しました。仕事上困るので、さっそく翌日に 
金銭的安い新規登録で新しい電話に替わりました。 
加入手続きをしてだいたい2時間くらいしたときでしょうか新規の電話が鳴りだしま 
した。新しい番号は誰にもまだ連絡しておりません。しかし不思議なことにその番号 
には見覚えがあったのです。  
先日紛失したはずの私の電話番号でした。 
私はぞっとして出ることが出来ませんでした。 
なぜかと言うと電話をなくした場所は夜景を見に行った山頂公園のがけの下で昔、 
レイプ死体遺棄事件があったところだったからです。 
無くした場所がわかりながら探さなかったのもそういう理由からでした。 
翌晩、友人達の電話番号を聞き直すため親友のワンルームを訪ねました。そこで 
友人から奇妙なことを聞きました。
 昨晩、私の前の電話番号に掛けたら女性が出 
たそうです。 友人はてっきり私の彼女と思ってました。なぜかと言うと
「あしたのよる2人で家行くよ。」と言ったらしいので。 
ガチャガチャ! 
そのとき玄関のドアノブを回す音が聞こえて来ました。
                                                        
169 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/07/05(木) 00:11
この町を離れて随分になる知人から、帰ってきたので会おうという連絡が 
あった。彼とはそれ程親しい訳ではなかったので、何故私に連絡してきたのか 
不思議だったし、むしろ会いたくはなかった。最後に彼を見たのが高校の卒業 
式だったので、23年振りということになる。 

彼とは高校1年の時に同じクラスだった。その当時、彼は一人暮らしをして 
おり、天涯孤独で親の残した僅かな遺産で生活をしている、高校は何とかなる 
が大学は無理なので卒業したら就職するつもりだと言っていた。彼は立派な体 
格と押しの強い性格を持ち、あまり他人から好かれる方ではなかった。私自身、 
心の中では彼のことを、下衆野郎、と呼んでいた。 

そんな彼でも、異性を引き付ける魅力はあったようで、高校3年間は決まっ 
た女性と交際していた。この交際相手は高校卒業と同時に失踪した。色々な噂 
が立ったし、警察も動いていたが、私には興味がなかった。彼は高校卒業後2 
年ほど町にいたが、その後東京へ行ったと聞いた。 

170 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/07/05(木) 00:12
彼から最初の連絡があった時、咄嗟には誰だか判らなかった。真っ先に記憶 
の底から浮かんできたのは、下衆野郎という私がつけた呼び名だった。その時 
は断ったが何度か連絡を受け、強引な誘いを断りきれず、駅前の居酒屋で会う 
約束をした。 

私がその居酒屋へ行ってみると、彼は先に来てウィスキーをロックで飲んで 
いた。昔どおりの体格に少々趣味の悪いスーツを着ており、頑丈そうな金時計 
をした手を挙げて、よう、と言った。私が席に着くと、そこから彼の出世自慢 
が始まった。この町を出てから、高卒の自分が東京で商事会社を興すまでにし 
た苦労、その話をしながら、酒を飲むペースも落とさない。私はといえば相槌 
をうつだけで、彼のペースに巻き込まれ、強くもないのに飲み過ぎてしまった。 

そろそろ意識も危うくなってきた私を、彼は3つ先の駅前にあるホテルへ連 
れて行った。そうか、帰ってきたといっても、彼にはこの町に実家なんてない 
んだからな、とぼんやりした意識の中で思った。彼は随分と広い部屋に泊まっ 
ており、窓際に私を座らせると、自分も向かいに座り、今度はワインを飲み始 
めた。 

171 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/07/05(木) 00:13
彼は相変わらず何かをまくし立てていたが、私は少し眠りかけていたようだ。 
突然、体が震えだした。さっきまでは、酔いのせいで体が火照っていたという 
のに。同時に意識が妙に冴えてきた。彼の後ろに誰かが立っている。見覚えが 
あるぞ、あれは高校の制服だ。それは女性で、胸のところに何かを抱いている。 
赤ん坊のように見えた。その女性が、彼が高校時代に交際していた女性だとはっ 
きり判った。私の顔面は蒼白だったに違いない。彼はといえば、私の様子が変 
わったことにはお構いなく、出世自慢を続けている。 

私は心の中で叫んでいた。私にさえ見えているんだぞ。何の縁もない私にさ 
え。私は幽霊にではなく、彼に恐怖を感じた。もつれる足で部屋を飛び出し、 
ホテルを飛び出し、タクシーに乗った。 

翌日は酷い二日酔いで何も出来ず、一晩ぐっすりと休み、今これを書いてい 
る。彼は今後も、恐らくは自身が手にかけたのであろう母子の魂を見ることな 
く生きていくのだろうか。私に会おうと連絡をしてきた理由は判らず終いだっ 
たが、もしかしたら、自分は過去に過ちを犯したが、現在は一生懸命生きてい 
るんだということを誰でも良いから認めて欲しいと思ってのことかもしれない。 
もしそうなら、彼はやはり下衆野郎だ。 

せめていつの日にか、彼が母子の魂と向き合う気持ちになってくれることを 
祈るばかりだ。 
                                                       
177 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/07/05(木) 07:46
ずっとROMオンリーだったのでひとつばかりお話を書いていきます。 
これは自分が体験した実話です。 
もうかれこれ8年ほど前の出来事なのですが、用事で池袋へ出かけ家に帰ろうとパルコの前を歩いていました。
自分はけっこう下を向いて歩く癖があるのですが、向かいから人が来たのでフッと目線を上げました。
その瞬間自分は金縛りにあってしまい 
その人から目線をはずせなくなってしまいました。
その人は、スーツ姿の20台後半位の 
サラリーマン風の人だったのですが、肩の所に額から血を流したすごい形相の女の人が 
しがみついていたのです。その人は自分に「なに人の顔じっと見てんだよ」といわんばかりに 
ガンをつけ通り過ぎていきました。
どうしても気になってしまいそっと後ろをふりかえってみると 
血だらけの女はかたにしがみついたまま、首だけ後ろを振り返っていてしっかりと目が合ってしまい 
しばらくの間、自分はその場所から動くことが出来ませんでした。
そしてその夜・・・ 
布団に入りうとうととしかけた時にやはり彼女はやってきました。
何の前触れもなく自分の部屋の 
天井一面の大きさで、あの血だらけの顔で・・。そして低い声で「あいつにだまされた」「くやしい」 
と訴えてきました。自分はもう目をつぶり夜が明けるのをずっと待ってました。 
ちなみにその後は一回も来てないです。
                                                        
忘年会シーズンですな。忙しくて更新する時間がない。 


コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
  • ライブドアブログ